火災は、予期せぬタイミングで発生します。そして、その被害を最小限に抑えるために不可欠なのが 消防用設備等の適切な点検・整備 です。しかし、実際の現場では「点検を先延ばしにしてしまう」「数年以上放置している」というケースが少なくありません。その結果、いざ火災が発生した際に消火器や自動火災報知設備、防火扉などが正常に作動せず、大きな被害につながることがあるのです。
この記事では、消防点検を怠ることのリスクや、注意すべき点について専門業者の視点から解説します。
消防用設備等には以下のような種類があります。
これらはすべて「消防法」に基づき、建物の規模や用途に応じて設置が義務付けられています。さらに、設置するだけではなく定期的な点検・報告 も義務です。
これらを怠ると、消防署からの是正命令や罰則の対象となるだけでなく、火災発生時に取り返しのつかない被害を招きかねません。
消火器は加圧式・蓄圧式にかかわらず、長期間放置するとガス圧が低下したり、ホースが固着したりして使用不能になります。点検を怠れば、いざ火を消そうとしても噴射できない可能性があります。
感知器が埃や塵で塞がれていたり、老朽化している場合、発報が遅れます。火災の初期発見が遅れると、避難が困難になり被害が拡大します。
ヒューズが劣化していたり、動作確認を怠っていると、煙や炎を遮断できずに延焼を防ぐ効果が失われます。
救助袋や避難はしごは、普段使われることがほとんどありません。そのため「新品同様に見える」ものでも、金属部分が錆びていたり布地が劣化している場合があります。点検をしないと、避難時に破損して事故につながる恐れがあります。
消防点検は単なる義務ではなく、生命と財産を守るための最低限の備え です。
これらはすべて、定期的な点検を行うことでしか実現できません。
点検を依頼する際は、以下の点に注意しましょう。
火災は「想定外の出来事」ではなく、「いつでも起こり得るリスク」です。そして、その備えを形だけで終わらせてしまえば、肝心のときに役立ちません。
消防点検を忘れる=設備が使えない可能性を高めること です。
だからこそ、定期的な点検と適切な維持管理を徹底することが重要です。
「いざ!」という時に確実に作動するために、今一度ご自身の建物の点検状況を確認してみてください。
コラム一覧へ戻る当社は消防設備点検と
建築設備定期検査ができます。